グラード大陸徒然日記

チャットテーブルトークRPG「TRPG遊戯会」における活動の様子を、ゆっくりと記録していきます。

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コトリの想い

キャラクターSS、と言う物を初めて書いてみました。

内容としては、ここ最近、私のキャラクター『コトリ』を含めた、微妙な三角関係(w)が雑談ルームで繰り広げられておりまして。そこでは、コトリはまだ相手を好きだという気持ちを自分では把握していないので(周囲にはバレバレですがw)、その気持ちに気付かせようという意図があります。
 3月17日お昼前の雑談ルームでの出来事を元に書き上げた物ですので、その時の過去ログを見てから読んで頂けると、更に面白いかと思います。w

 最後に、私のキャラクターであるルナットとコトリ以外にも、実際に他のプレイヤーの方のキャラクターも何人か出てこられます。
 事後承諾となりますが、出演させてしまって申し訳ありませんでした。w どうぞお許し下さい。

 それでは、結構な長さですがよろしければ読んでみて下さい。

 すっかり夜も更けてきた、トロウ市内。人通りもまばらになってきた通りを、一人のWの少女が走っている。
「……夜にこの公園の横を通のは、ちょっと怖いですね…」
 灯りも落ち、まるで深淵の闇へと姿を変えた『憩いの囁き公園』の横を通り過ぎ、肩にフクロウを乗せた少女は宿へと走る。

『銀の月灯り亭』
 トロウ市内でも、一二を争うほどに有名な冒険者の宿。この夜更けにも関わらず灯りがともり、扉の向こうからは人々のざわめきすら聞こえてくる。
 周辺の住人からすれば傍迷惑でしかないその様子も、少女から見れば住み慣れた我が家。思わず苦笑を浮かべると、扉を開け中へと入っていく。

「おーっ! ルナット、お帰りー」
「なんだなんだ、こんな夜更けまで。寝不足は美容の大敵、なんだろ?」
「ルナットちゃん、おかえり~♪」
 明るい店内に急には目が慣れず、Wの少女、ルナット・ウォ・フォレストは何度か目をこする。
 その間にも、すでに何度も生死を共にした仲間達から声が掛けられ、ルナットはニコニコと笑いながら奥へと脚を進めていった。
「ただいま。今日は協会の仕事で、遅くなっちゃったんですよ」

 知り合いや友人達と声を掛け合い、ルナットはカウンターへと視線を送る。普段なら、すでに指定席となっている椅子に座ってこっちに手を振ってくるはずの少女の姿が、今日に限っては見えない。
(…こんな時間ですし、もう眠ってしまったんでしょうか?)
「アックスさん、コトリちゃんは今日は?」

 カウンターの向こうでグラスを磨いていたこの『銀の月灯り亭』亭主、アックスはルナットにちらりと視線を向けると、
「昼までなら見てたが、その後は来てないぞ。部屋じゃねぇのか?」
「そう…なんですか?」
 と、ぶっきらぼう気味に言葉を続けた。この『銀の月灯り亭』に登録する全ての冒険者の面倒を見ているだけに、アックスの言葉に嘘はない。

(となると、部屋に?)
 ルナットはアックスに一礼すると、階段を上り始めた。

 ルナットの部屋は、『銀の月灯り亭』の4階の1室を借りている。親元から独立して冒険者となり、一人暮らしを始めた。
 最初は一人で頑張ろうという気概もあり、駆け出しの冒険者として動き回り、また憶えることや反省することなどがありすぎて気にはならなかった。しかし、冒険者としての生活にも慣れ始め、ふっと落ち着ける時間が出来てくると……この部屋の大きさが、妙に気になり始めた。
 荷物も色々と置いているのでそんなことはないはずなのだが…広すぎる、と感じるようになった。実家では常に両親か弟か、誰かが近くにいた。人の体温や気配を、感じることが出来た。たまにはそのことがうっとうしく感じることもあったが……嫌だ、と思うことはなかった。

 そう、ルナットは『銀の月灯り亭』に来て初めて、一人になっていたのだった。

 そのことに気付いてから、ルナットは傍目にも動揺することが多くなった。酒場で皆といる時や、冒険者として仕事に出ている時はいい。しかし、部屋に戻れば孤独しか感じなくなってしまった。
 その寂しさに押しつぶされそうになった時、ルナットは一人の少女と出会った。

 様々な人種に溢れるトロウでも珍しい、自然と共に生きる翼を持つ人、フェンラン。しかも、大人になるまでは里を出ることを許されないフェンランでは特に珍しい、少女のフェンランだった。
 コトリ、と名乗ったフェンランの女の子は、その小さな翼をパタパタと動かしながらルナットに色々な話を聞かせてくれた。冒険者の人に連れられて、色々な国を旅したこと。歌うのが好きなこと。この世界の様々な出来事を見たい、ということ……。時がたつのも忘れて、二人は話し合った。
 すっかり日も落ちた頃、コトリは、今まで旅をしてきた冒険者と別れたのでしばらくトロウに居るつもりだと言った。

 その瞬間ルナットは、「だったら、もしコトリちゃんがよろしければですけど…わたしと、一緒に暮らしませんか?」 と、思わず口走っていた。 コトリもぽかんとした顔でルナットを見つめてから、気持ちの良いくらい満面の笑みを浮かべて、コクンと頷いた。

 こうして、ルナットはコトリと暮らすことになった。

 コトリは、ルナットにしてみれば文句の付けようのない同居人だった。
 料理や掃除など、身の回りのことは旅暮らしが長かったためか一通りのことが出来、天真爛漫な性格はルナットだけでなく『銀の月灯り亭』の人々すら魅力された。時には愛用のリュートを弾いて見知らぬ国の歌を歌ったりと、この日からルナットは寂しさを感じることなど無くなっていた。

 それだけに、コトリが『銀の月灯り亭』で冒険者として登録し、時には仕事で何日も出かけるようになると一気に寂しさに襲われることが多くなった。
 使い魔のやんちゃと契約してからは、寂しさに震えるまでの恐怖に怯えることはなくなったが、それでも一人で部屋にいることは苦痛でしかなかった。ルナットにとって、コトリは既に掛け替えのない人となっていた。

「ただいま…」
 コトリが寝ていることも考えて、ルナットは小声で告げると部屋の鍵を開けた。予想していたように、部屋の中は明かりも灯っておらず暗い。
「やんちゃ、どう?」
(………奥で寝てるぜ)
 肩のやんちゃがフクロウならではの視力で部屋の中を見渡し、ルナットもその感覚を共有する。やんちゃの言う通り、奥のベットではコトリが寝ていた。
 ルナットとしては起こさないように静かに入ったつもりだったのだが、扉を閉めると同時にベットの上の翼がぴくんと動く…。どうも、コトリは起きているらしい。
「…ルナット? お帰りなさい…」
「起こしちゃった? ゴメンなさいね、コトリちゃん」
「ううん。横になってただけだから、大丈夫だよ」
 もぞもぞとベットの上で起きあがると、コトリはキョロキョロと周りを見回す。ルナットがどこにいるのか、そこまではわからないらしい。
「今、灯りをつけるから」
 机の上のランタンを前にすると、ルナットは静かに発動体を展開した。

「『光子詠唱入力端子、起動』…全ての暗黒を排し、光よかの晶石に宿りたまえ……『ライト』」
 記述式を入力すると、ランタンの中に置かれていた晶石が眩いばかりに輝き始め、部屋中に明るさが広がってくる。
「ただいま、コトリちゃん」
「うん、お帰り、ルナット」
 ルナットはランタンを天井に吊して、コトリに微笑む。コトリも、ベットから上半身だけ起こして、ニッコリと微笑んだ。
 ……だけど、ルナットにはその笑みが、いつもと違うように感じられた。

「コトリちゃん、どうかしたの? 病気にでも、なっちゃったの?」
 ベットに腰掛け、まだぼーっとしているコトリの頭を撫でる。優しく頭を撫でられるのが好きなコトリは、思わず笑みをこぼした。
「うん…。そうかもしんないんだ」
「だ、大丈夫? 施療院には行ったの?」
 ルナットは目に見えて慌てると、額に手を当てて熱を測る。…しかし、熱があるようには思えなかった。
「熱は無いようだけど……」
「なんだかね、今日は朝から胸がドキドキしててね…」
 うんうんと頷いて、症状を聞いていく。
「お昼ちょっと前には、もう頭がボーっとしちゃってて、急に倒れちゃったらしいんだ。それでシェンホウから、病気何じゃないかって言われて…。フューリィに見てもらおっかなって思ったんだけど、部屋に戻って今まで寝てたんだ」
「倒れたって…大変じゃない! どうして倒れたのか、憶えてないの?」
「えっと…たしか…顔が赤いねって言われて、熱を測ってもらったら……なんだか、倒れちゃったみたいなの」
「それで、熱はあったの?」
「ううん、なかったって。コトリも、朝は普通だったし…なんでこんなふうになっちゃったんだろ?」
 今朝ルナットは魔法士協会での当番があったために、早めに部屋を出た。コトリはまだ寝ていたけれど、特におかしい様子もなかったし、それが急に倒れるなんて……。
「……顔が赤いねって、誰に言われたの?」
「ん? シェンホウだよ」

 あれ? ルナットは、何だか違和感を感じた。

「えっと、シェンホウ君って、カオエルフハーフの男の子よね?」
「うん、そうだよ!」
「顔が赤いねって言ったのも、熱を測ったのも、シェンホウ君なの?」
「うん。シェンホウ、優しいんだ♪」
 明るく楽しそうに話ながら、コトリの顔が朱に染まる。

 ……もしかして、わたしは勘違いをしていたのかも、しれない。

「今日、シェンホウ君って、コトリちゃんが下に降りて行った時には、もういたの? それとも、コトリちゃんの後から来たの?」
「えっと…コトリが起きて、下でホットミルク飲んでる時に、シェンホウが入って…来たよ?」
 小首を傾げて不思議そうな表情で話すコトリを見て、新たな考えがどんどん正しいと思えてくる。
「それで…その後は、何か変わったことはなかった?」
「? えっと、ベオウルフさんがカウンターで寝て変な夢を見たって何度も飛び起きてきたん…だったかな? その夢の話聞いて…なんだかコトリ、顔が真っ赤になっちゃったんだ」
「夢? どんな夢の話?」
「……あの、羽根の生えた女の子が、ちんくしゃな中華少年に、片思いする、話だって…」
 そう話しながら、コトリの顔はみるみる赤くなっていく。…なんで、これで自覚しないんでしょう? ルナットには、その事が不思議だった。
「シェンホウ君って、たしかローファの出身よね?」
「う、うん! ルナット、シェンホウのこと知ってるの!?」
「何度か、話したことがあるのよ」
 ルナットを見つめるコトリの表情の真剣なこと、こんな顔、初めて見たかもしれませんね。
「ちょっと気が強そうだけど、良い子ですね」
「シェンホウってね、とっても優しいし、その、笑顔がね、素敵なんだっ。コトリ、シェンホウの笑顔見てると、その…胸の辺りが、ぽわって温かくなるの」
 少々慌て気味になりながらも、シェンホウについてどんどんと語り出す。その様子が微笑ましくて、ルナットもニッコリと微笑むと、

「これでわかったわ。大丈夫。コトリちゃんは…その、本当の病気じゃないわよ」
「え…? あの、どういうこと?」
「あのね…コトリちゃんは風邪とかじゃなくて、恋をしているのよ」

 ポカンとした表情でルナットを見て。
「恋……? あの、その、コトリが…?」
「そうよ。まず間違いなく、シェンホウ君に…ってとこかしらね」

 シェンホウの名前が出た瞬間、沸騰でもしたかのように真っ赤になるコトリの顔。その初々しさが、とっても可愛らしくて。

「え? えっ!? でも、シェンホウはソレイユさんのこと好きだし! コトリは、そのあの、じゃ…ま……!」

 パニックに陥りかけたコトリを優しく抱き締め、頭を撫でる。最初のウチはもがいていたコトリも次第に落ち着いたのか、そのままルナットにもたれかかった。
「コトリちゃんは……今まで、友達として人を好きになったことはあっても、恋愛の対象として人を好きになったことがなかったのね」
「…………」
「だから、自分の気持ちがなんなのかか分からなくなっちゃって、悩んでいるうちに倒れちゃったんじゃないかな」
「…………」
「人を愛するってことは、とても素晴らしいことだわ。コトリちゃんは、本当に心から愛せる人に出会えたの」
「…………」
「ねぇ。それって、とっても素敵なことじゃない?」
「………だって、シェンホウは……」
「そうね。…ソレイユさんは、とっても素敵な女性よね」

 ソレイユの名前が出た瞬間、コトリの羽根は強ばり、体はビクッと震える。ルナットはただ頭をなで続けた。

「だからって、自分の気持ちを偽っていいわけないじゃない。コトリちゃんのシェンホウ君への想いって、そんなに軽い物なの?」
 顔を伏せたまま、コトリは小さく首を横に振る。
「それに、シェンホウ君とソレイユさんは、もう付き合ってるの? …まだ、でしょう?」
 数瞬の間があってから、コトリは小さく頷いた。
「相手の気持ちを思いやることは大切だと思うわ。だけど、それで自分の想いを捨てていいわけじゃないの! もう決まってしまったのならともかく、まだシェンホウ君は誰とも付き合ってないのよ」
 抱き締める腕に力をこめながら、
「ライバルがいるのなら、そのライバルよりもっと素敵な女性になって、シェンホウ君を振り向かせちゃえばいいのよ!」

「………コトリに、出来るかなぁ…」

「あったり前じゃない。コトリちゃんは、とっても素敵な女性よ」
 ようやく顔を上げたコトリの頬は、濡れて光っていた。だけど、その笑顔はいつものコトリの微笑みだった。
「コトリちゃんの魅力に気付かない、シェンホウ君が鈍感なのよ。今度あった時に、しっかり……」
「ダメ! いくらルナットでも、シェンホウの悪口は言わないで!」
 勢いよく顔をあげて見つめる視線には、さっきまではなかった力強い意志であふれていた。
「……ゴメンなさい。わたし、言い過ぎちゃいましたね」
「あっ、ううん! ルナットは悪くないよ! コトリも言い過ぎちゃった!」
 慌てた様子で、俯いたルナットの顔を覗き込もうとするコトリ。2人の視線が合った瞬間、どちらからともなく笑い出した。

「うふふ…」
「あはは…」

「良かった、やっといつものコトリちゃんに戻ってくれたわね」
「ルナット…。心配かけちゃって、ゴメンネ」
「いいのよ…」
 優しく頭を撫でる。くすぐったいけど、その手の温もりがとても心地良くて。
「コトリ…まだ、どうしたらいいのか分からないけど。この気持ちは大事にするよ。……シェンホウのこと、好きって…気持ち……」
 ルナットは何も言わず、ただ小さく頷いた。

「…何だかコトリ、おなかすいちゃった」
「そう言えば、コトリちゃん夕御飯まだでしょ? わたしもなのよ。一緒に食べに行きましょ」
「うん! 行こいこ、ルナット!」
 さっきまでの落ち込みようは何だったのか。ベットから飛び降りると、コトリはそのまま飛び出していきそうな勢いで扉へと走っていく。
「ルナットぉ! 先に行っちゃうよ!」
「はいはい。すぐに行くわよ」
 思わず、くすっと笑うと、ルナットはコトリを一緒に部屋を出た。
 鍵を閉めて振り返ると、すでにコトリは階段を下り始めている。その後をついていきながら、ルナットはコトリの想いが叶うことを祈らずにはいられなかった。
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  1. 2006/03/19(日) 00:45:52|
  2. SS
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:7

コメント

こりゃあ、なんとも(笑)
コトリの純粋な想いが伝わってきますなぁ。
しかし、シェンホウも幸せ者め(笑)

さて、話は変わりますが。私のブログと相互リンクして頂ける
でしょうか?URLにアドレスを入れておきますので、
お時間がある時にどうぞ。
  1. 2006/03/19(日) 21:40:23 |
  2. URL |
  3. VGAP #6B2Wi/8M
  4. [ 編集]

ご感想、ありがとうございます

VGAPさん、ご感想ありがとうございます。
シェンホウは背後の人から見ても可愛いですしねぇ(w。
さてさて、どうなることやらです。

そして、相互リンクの件ですが、こちらこそ是非お願いします!
こちらは早速リンクを入れましたので。
どうぞよろしくお願いします~。
  1. 2006/03/20(月) 00:00:24 |
  2. URL |
  3. G2 #-
  4. [ 編集]

うはは

ルナットとコトリのタッグ結成ですねw
これってソレイユ玉砕コースとまったく同じ軌道だわ!

なーんて思いつつ、これからが楽しみですねw
  1. 2006/03/22(水) 02:46:23 |
  2. URL |
  3. 白銀の狼 #3Dbd5YoU
  4. [ 編集]

こそ・・・・

元凶の根源の後ろの奴です(ぁ

コトリ・・・可愛いなぁw
おまけに大人になっちゃうし。
小僧は吃驚仰天です(笑
小僧の気持ちですか?

・・・・・・・・・・・・・・・・。(目を逸らした(ぁ))

とにかく!!
これからもよろしくお願いしますねw
  1. 2006/03/27(月) 05:56:07 |
  2. URL |
  3. そなち #-
  4. [ 編集]

乾物・粉類

乾物・粉類を探すなら
http://www.b-19.com/100227/507797/
  1. 2008/09/06(土) 17:38:45 |
  2. URL |
  3. 名も無き冒険者 #-
  4. [ 編集]

マッコリ

マッコリを探すなら http://www.aceauto-net.com/510915/403311/
  1. 2008/09/25(木) 07:25:10 |
  2. URL |
  3. 名も無き冒険者 #-
  4. [ 編集]

デジタルコミック

デジタルコミックを探すなら http://www.karin-mamy.com/402853/411448/
  1. 2008/10/08(水) 08:40:15 |
  2. URL |
  3. 名も無き冒険者 #-
  4. [ 編集]

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